たとえば、こういう話があります。
Aさんの元にBさんがバナナの営業に来ました。
Bさんは人柄もよく、信用できそうで気があったので「キミから買うよ」とAさんは言い、明後日買う約束をしました。
翌日、同じくバナナの営業をしているCさんがAさんの元に営業に来ました。
「今、キャンペーン期間中ですから、お買い得ですよ」
ならば、ということで、AさんはCさんからバナナを買いました。
さて、この話でAさんの行動に対して、あなたはどう思ったでしょうか?
Aさんの行動は法律的には何らの問題もありません。
ただ、道徳的にはよくないです。
約束を破ったからです。
このような行動はビジネスにおいては、よく見られます。
よく見られるからといって、いいわけでは決してありません。
このような筋の通っていない行動をとる人は、周りから信用されません。
長期的に付き合いたい人とは思われません。
信用される人、信用されない人。
その差は「筋の通った行動をとっているかどうか」がそのひとつです。
Aさんはどう行動すべきだったか。
それは「Bさんという人と契約すると約束していたから、契約できない」ときっぱりと伝えるべきなのです。
もしくは、Cさんの申し出が大変に魅力的であるならば、Bさんに連絡して、「こういう申し出があっているのですが、Bさんはどう思われますか?」と聞くべきです。
聞いて、対処できればBさんと取引がよい条件でできますし、Bさんがそれは厳しいということであれば、話を通した上でCさんと契約することができます。
これは何にしても、同じです。
仕事もそうです。人間関係もそうです。
もちろん、仕事であれば、売る側、買う側があるでしょう。
しかし、それはどちらも同じ人間です。
人間同士の人間関係なのです。
ですから、正直に、誠実に、筋の通った行動をすべきです。