世間では「自由設計」「注文住宅」ということをウリにして宣伝している会社がたくさんあります。
ただ、誤解を恐れずに言えば、『本当の意味での「自由設計」はすべきでない』というのが私の意見です。
なぜでしょうか?
それは「住宅を完全に自由に設計する時間がない」からです。
普通の場合、10冊や20冊の住宅関連書籍を読んだとしても、細かい部分まで決定するほど、選択肢をたくさん知ることは困難です。建築設計のプロが何年、何十年かけて色々な知識を身につけているのに対して、買う側はたかだか100時間未満くらいしか時間がありません。だからこそ、プロなのでしょうが。
たとえば、照明ひとつとってみても、どの位置に配置するかは自由です。
コンセントの位置をどこにすればいいか。
ライトの位置はどこにすればいいか。
どの種類の照明を置けばいいか。
それらは完全に自由設計であれば、買う側が選択・決断せねばなりません。
他にも、たくさんあります。
キッチンにしてもそうです。
造作キッチンにするのか。システムキッチンにするのか。
システムキッチンにするにしても、どのメーカーにするのか。
キッチンハウスか、TOYO Kitchenか、オーダーキッチンか、クリナップか、TOTOか、サンウェーブか。
キッチンメーカーが決まっても、どのタイプにするのか。
I型か、L型、U型か。
ペニンシュラ型か、壁付けか、アイランドか。
キッチンだけではないです。
フローリングにしてもそうです。
浴室についてもそうです。
他に選ぶ必要のある部分はそうです。
このように、住宅を完全な自由設計だと考えると、正直言って、時間がいくらあってもキリがありません。
仕事もしているのであれば、正直、それらの時間を捻出することは不可能に近いです。
では、どうすればいいのでしょうか?
いい意味で、プロに頼るのです。
プロの建築設計士のアドバイスは長年の経験や知識がベースにあります。
それらを活用することをお勧めします。
まったくのゼロからつくるのではなく、自分の希望をプロに伝えた上で、回答を得ます。希望に沿っていなければ、何度も主張する。そうして、出来上がったものは、希望に近いものになっているものです。時間効率もよいです。