住宅設計

間取りのコツ 寝室スペースの工夫

間取りのコツ 寝室スペースの工夫

1日は24時間です。1日は3等分できます。仕事、生活、睡眠です。仕事8時間、生活8時間、睡眠8時間です。仕事はそのまま仕事です。生活は食事、洗濯、掃除、買い物、家族のだんらん、地域社会活動、子育て、冠婚葬祭・・・。睡眠はそのまま睡眠です。寝ます。

実際、生活は外での活動と内(家)での活動に分けられます。ここでは半分とみなします。

すると、仕事8時間+生活4時間が外での活動生活4時間+睡眠8時間が内での活動です。主婦の場合はもっと内での生活時間が長いです。基本的には、家ですごす時間というのは、生活4時間、睡眠8時間と休日だというわけです。※もちろん、睡眠時間が5から7時間と短い方もいらっしゃいます。その場合は仕事か生活の時間が増えていると仮定してください。

ここから、間取りについて何がわかるでしょうか。

間取りと寝室スペース

まず、睡眠時間が家で過ごす時間のなかでは、とても大きな割合を占めています。平日では60%以上、休日では少ないですが、それでも6から8時間は過ごしています。その一方で、住宅設計・建築上、興味深いことがあります。

「立って半畳、寝て一畳」

そういう言葉を聞いたことはありませんか?これは一般に生活するときには半畳程度のスペースしか、人間は使っていない。寝て睡眠をとるときは、人間は一畳程度のスペースしか使っていない。そういう昔からいわれている言葉です。

ちなみに一畳は短辺方向に約910mm。長辺方向に約1820mmです。私の身長が180cm(1800mm)で、世間では大きいと思われるほうですから、一般的な日本人はたしかに睡眠に最低必要なスペースは一畳程度だとわかります。

本当に一畳のスペースだと余裕がなさすぎて、実際には問題がある広さです。ですが、一畳とはいわないまでも、そこまでスペースは要らないのです。つまり、一日の約三分の一を占める睡眠に必要なスペースは、意外に少なくても問題ないわけです。

であれば、間取りにおいては、寝るスペースをできるだけ切り詰めることで、残りのスペースを広くすることができます

また、間取りにおいては、壁で仕切るのではなく、ふすまや引き戸を用いることで、部屋と部屋とをつなぐようにできます。そうすれば、一部屋ではスペースが狭くても、廊下や別の部屋、別のスペースと一体になり、かなりの広がりを生み出すことができます。

工夫次第で、家を広く使えるようにできるのも、注文住宅の良さです。