今回、高気密高断熱住宅の空調設備を考える上で、メーカーさんである協立エアテックさんの本社・工場・技術開発研究所を視察しました。
会としては、新住協 九州研修会のイベントに関連して、午前中のイベントとして企画されたものです。
協立エアテックさんについて
協立エアテックさんは私ども、でんホームと同じく、福岡本社の企業さんです。創業も福岡市東区、現在も本社は福岡県糟屋郡篠栗町にあります。
具体的には高速道路の福岡インターから降りて比較的すぐのところにあります。物流施設が多いエリアですね。そちらに本社と第1工場から第4工場まであって、従業員が160名前後働いていらっしゃるそうです。東京に事務所があり、名古屋に工場と実験棟があり、全体としては社員数322名だそうです。
協立エアテック株式会社の会社概要
- 設立年月:昭和46年2月
- 上場証券取引所:東証スタンダード市場(令和4年4月4日)証券コード: 5997
- 代表:代表取締役 久野幸男
- 資本金:16億8337万円
- 社員数:322名(令和4年11月現在)
- コーポレートサイト:http://www.kak-net.co.jp/
- 本社所在地:〒811-2414 福岡県糟屋郡篠栗町和田5丁目7番1号
- TEL 092-947-6101(代)
- 事業内容:防排煙ダンパーの研究・開発、製造・販売。
- 吹出口、吸込口の研究・開発、製造・販売。
- 住宅用換気システムの研究・開発、製造・販売。
空調・防災ダンパーでトップシェア
話をお聞きしますと、ビル用空調機器、住宅向け換気機器の製造メーカーとして、空調・防災ダンパーでトップシェアだそうです。すごい!
売上高としてはビル向けが7割、住宅向けが3割といったところだそうです。高度に内製化されており、製品のほとんどの部品は自社で製造されているそうです。
大手メーカーでは難しい手作り・オーダー・受注品がメイン
「なぜ、大手に勝ってダンパー業界でトップシェアなのですか?」と聞いてみました。
そうすると、ダンパーという製品はサイズがまちまちで、受注製品であって、形状も丸もあれば四角もあり、何mの大きなサイズもあれば、数センチの小さなサイズもあるので、工場ラインの自動化が難しいのです、という返答でした。
実際、工場を拝見させていただいたのですが、町工場のような人手を使った工場生産でした。自動化された工場ラインは素材成形くらいでしょうか。
なるほど、合点が行きました。
パナソニックのような大手メーカーは設備投資に大量の資金投下をできるわけですが、ダンパー業界という市場に対して、大規模設備投資で勝てるというわけではなく、トレーニングされた人材で人手を使った地道で、手間のかかる手作り・オーダー系の受注生産をしているわけですから、差別化されています。
ポジティブに表現すれば、大手メーカーがなかなか参入していくには難しいニッチ市場でナンバーワンである、ということ。
ネガティブに表現すれば、大手メーカーにとってダンパー業界はそこまで大きな市場と考えられていない、ということだと思いました。
なかなかすごい導入実績
協立エアテックさんの話を聞きますと、なかなかすごい導入実績で驚きました。
全国各地の官公庁・民間施設で協立エアテックの技術は活用されているそうです。
- 東京ドームの膨らんでいるところの排気ダンパーシステム
- 東京ディズニーランド
- 虎ノ門ヒルズ
- 大手町タワー
- グランフロント大阪
- 任天堂新社屋建設工事
- JR博多駅ビル
これらの建物に協立エアテックさんのダンパーが活用されているそうです。
東京ドームの膨らんでいるところの排気ダンパーシステム
東京ドームに実際に導入されたダンパーシステムの実物が技術開発研究所に置いてありました。
35年前に納品して、そこから今でも現役で稼働しているとのこと。
ちなみに一個で数百万円もするそうで高級品ですね。
協立エアテック本社に訪問
協立エアテック本社に訪問させていただきました。
社員の方々が全員、起立されてご挨拶いただき、きちんとしていらっしゃるな、という強い印象を受けました。真面目できちんとされている会社さんのイメージです。
また、昼食も社員食堂で食べさせていただいたのですが、昼食も夕食も社員の方は社員食堂で食べられるそうで、会社の福利厚生目的だそうなのですが、社員の方々の可処分所得の増加に貢献していそうでした。
体験棟・実験住宅を視察
協立エアテックの体験棟・実験住宅の視察もさせていただきました。
建築は健康住宅さんでされたみたいです。
- 実験住宅の中には24時間マルチ換気システム「DESIX(デシックス)」
- 輻射冷暖房システム「クール暖」
- IH調理器専用 キッチン換気扇「スリムハイキ2」
- ダクトが不要「ブースター循環ファン」
などの自社製品が複数設置されておりました。
https://kankimaru.com/
技術開発研究所を視察
技術開発研究所も視察させていただきました。
施設としては「無響室」という反響しない、音が響かない空間を体験させていただきました。
設備投資としては別の部屋のほうが高額だそうで、色々と高額な設備投資がかかっていそうな施設でした。
工場見学
協立エアテックさんの工場も見学させていただきました。
工場はきちんと整理整頓されておりまして、また、清掃も行き届いており、とても素晴らしかったです。
工場としては前述の通り、あまり自動化された生産ラインというものがなく、人手を使った、町工場的な感じで、一つのブースに1人・2人が作業をこなす、という感じでした。
手作り・手間がかかる・オーダー・受注品といった、手作りものづくり系の製品なのだということが、工場を見て伝わります。
だからこそのニッチ市場でトップシェアなのでしょう!
まとめ
百聞は一見に如かず、という言葉があるように、実際に行って見てみるのと、そうでないのとでは大違いです。
やはり行ってみて、実際に体感したり、社員の方々とお話させていただいたり、色々な五感で感じるものがあると、印象が変わりますね。
協立エアテックさんの文化・社風としては「真面目」であるように思います。
きちんとされている、というのが印象的でした。
ありがとうございました。
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