2024年1月。住宅の高性能化(高気密高断熱住宅化)を研究している団体である新住協の中四国・九州支部が合同で定例会を開催いたしました。
今回は九州・福岡どころか、全国的にも有名な住宅会社であるエコワークスさんのモデルハウスを視察+小山社長の講演・鎌田先生の講演という定例会です。
私、竹内正浩はエコワークスさんのモデルハウスに伺うのは初めてですので、興味津々。
エコワークスさんとは実は直接競合ではあります
エコワークスの小山社長や社員さんとは面識ございますが、建物やその詳細をお聞きするのは初めてでした。
実際のところ、私ども、でんホームとエコワークスさんは直接競合と申しますか、同じ福岡エリアでお客様の選択肢として競合している存在ですから、正直申し上げてライバル、ということとなります。
ライバルとは言え、別の角度で申し上げれば、似たような家づくりをしているということで、同じような方向性の家づくりですから、共に切磋琢磨していければと思っております。
注文住宅業界全体としては、かなりマイナーなジャンルにある「自然素材の木の家」で「高気密高断熱住宅」という高性能住宅を建築しているという点で似ていると思います。
切磋琢磨と申しましたが、でんホームはせいぜい年7棟前後の工事実績ですが、エコワークスさんは年間70-80棟前後+リノベーション年20棟というものすごい規模感の差がございますので、切磋琢磨というレベルではございませんが、、、でんホームもがんばります!!
いやー、規模感は違いますね。マリナ通りの総合展示場モデルハウス、大野城の総合展示場のモデルハウス、春日市にモデルハウス2棟、熊本にモデルハウス3棟、、、自社ビルや工場まで持って経営されていらっしゃるということで、大きな会社さん的な安心感がありますね。
さて、新住協の中四国・九州支部定例会のエコワークスさんツアーはJR博多駅筑紫口に集合して、貸切バスにてのツアーとなります。
ウェルネストホーム九州モデルハウス@太宰府市
最初に拝見させていただいたのは、エコワークスさんがフランチャイズ?みたいなかたちで運営されていらっしゃるウェルネストホーム九州さんのモデルハウスです。太宰府市にあります。
ウェルネストホームとは?
ウェルネストホームとは元々、「低燃費住宅」という名前で、創業者の早田さんがスタートされた会社で、(ウェルネスト)WELLNESTとはWELL「良い」とNEST「巣」、WELLNESS「健康であり続ける」を合わせた造語だそうです。健康的な良い巣作りを応援したいという想いを込めた社名になります。
わかりやすく言えば、「高い気密性(低いC値。C値0.2以下)」と「高い断熱性」で「低燃費な家」を提供するグループがウェルネストホームになります。
ウェルネストホーム九州モデルハウスの断熱仕様
ウェルネストホーム九州モデルハウスは築8年ぐらいだそうで、いい感じで味が出ている印象でした。
8年間も経つと、今の仕様とは違っているようで、サッシも現在はウェルネストウィンドウという国産のトリプルガラスの樹脂サッシをオリジナルで製造して使っているそうです。モデルハウスはドイツ製のトリプルガラス樹脂サッシでした。
エコワークスさんらしく、天然乾燥木材を利用しながら、内断熱にセルロースファイバー120mm+外断熱にロックウール100mmに下地処理して塗装という外壁までの断面構成です。
ダブル断熱(付加断熱)で220mm壁がありますし、トリプルガラスの樹脂サッシを使っていますから、当然、超高性能住宅。
屋根断熱はセルロースファイバー300mmだそうです。
床断熱になっていて、ネオマフォーム(フェノールフォーム断熱材)100mm厚+押出法ポリスチレンフォーム25mm厚とかなり厚い床断熱材になります。
※床断熱が厚いですね。
- 屋根:セルロースファイバー300mm
- 壁:セルロースファイバー120mm+外断熱にロックウール100mm
- 床:ネオマフォーム100mm厚+押出法ポリスチレンフォーム25mm厚
- サッシ:ウェルネストウィンドウ(トリプルガラス樹脂サッシ)
- UA値:0.26
以上の断熱仕様でUA値0.26ということで、HEAT20 G3グレードになります。かなりお金をかけたハイスペック断熱仕様ですね!
また、全熱交換型の一種換気システムを使っているそうで、7割はダクトレス換気システム、残り3割がダクト式の換気システムだそうです。
高性能住宅ですねー。冷暖房の光熱費はかなり安価になりますね。
人生においての光熱費で断熱仕様アップが元取れるかどうかと言われると、なかなか取れないかもしれませんが、、、快適性を手に入れるコストということで。
でんホームとも近しい印象を受けます。でんホームだと、外断熱(付加断熱)を追加して、ダブル断熱からのペアガラスくらいにしておいて、、、みたいな感じですね。全熱交換型ダクトレス一種換気システムは同じです。これまでの施工実績で、ダブル断熱+全熱交換型ダクトレス一種換気のお客様はいらっしゃいます。トリプルガラス樹脂サッシではないので、UA値基準では劣りますが。
エコワークスLCCM住宅モデルハウス@春日市
エコワークスさんは前述の通り、規模感の大きな会社さんで、熊本で元々、新産住拓という会社を小山社長のお父様が創業されまして、現在も大きな会社グループとして、新産住拓グループという形で、グループで木材加工場、木材貯木場を所有していたりします。
そういったスケールメリットを生かして、天然乾燥木材をふんだんに使用することができているというわけです。
エコワークスLCCM住宅モデルハウス@春日市の断熱仕様
エコワークスさんのモデルハウスは強みでもある、天然乾燥木材をふんだんに使った木の家という印象を受けます。心地よいですね。
今回は新住協 中四国・九州支部 合同定例会ということで、断熱仕様・性能についてフォーカスを当てて見てみたいと思います。
エコワークスLCCM住宅モデルハウス@春日市の断熱仕様は
- 天井:アクリアマット(高性能グラスウール)200mm厚
- 壁:高性能グラスウール16K 120mm厚
- 基礎断熱:押出法ポリスチレンフォーム 50mm厚
- サッシ:LIXIL TWペアガラスとトリプルガラス
- UA値:0.44
※サッシはLIXIL(リクシル)のアルミ複合サッシで樹脂サッシと同じくらいの断熱性能のモノを使用して、南面がペアガラス、その他はトリプルガラスだそうです。
エコワークスLCCM住宅モデルハウス@春日市はわかりやすい指標で言うと、HEAT20 G2グレードになります。
断熱仕様を拝見した限りではコストバランスに優れた仕様をお選びになられているな、という印象を受けます。
エコワークスZEHリノベーション・モデルハウス@春日市
最後に拝見したのが「エコワークスZEHリノベーション・モデルハウス@春日市」になります。
断熱仕様は詳しく聞きそびれてしまいましたが、「HEAT20 G1グレード」だったと聞いた記憶があります。
新築ですと、HEAT20 G1グレードというとそこまですごいとは思えないのですが、リノベーションで一度スケルトン状態にしてから、基礎や柱を残した状態で工事をしてきちんと気密・断熱を取るということで、なかなかに大変なお仕事をしていらっしゃるものだと感心しました。
また、リノベーション物件にもかかわらず、床下エアコンを使用されていたりと、すごいな、と思いますね。
ちなみに小山社長の話ですが、リノベーションとは言っても特に安くなるわけではなく、新築の建物と同じくらいの金額がかかるそうです。ですので、基本的にはエコワークスさんも、色々考慮すると、建替をおすすめされるそうなのですが、お家そのものに愛着があって、思い入れがあるので残したいという方に向けて、新築と同等の金額がかかりますがリノベーションという選択肢を提示されているそうです。
エコワークス本社
本当の最後はエコワークスさんの本社になるのですが、断熱改修されているそうで、ぜひ拝見したかったのですが、大変恐縮ではございますが、私は子供のお迎えなどで中座いたしまして、拝見しておりません。。。
エコワークスさんの本社:福岡市博多区竹丘町1丁目5-32
エコワークスさんの本社では、エコワークス・小山社長より取り組みについて講演・鎌田先生より講演が行われたそうです。
まとめ
今回、エコワークスさんに訪問してみて、やはり似たような点が多いように感じました。
同時に弊社も至らない点も多いなと感じるところもあり、精進に励みたいと考えました。
貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
「家づくりって、どうすればいいの?」「家づくりの基本は2つだけ」「地震で壊れる家、壊れない家の違いは何ですか?」「地震で壊れない家を建てるには?」「夏涼しく、冬あたたかい住まいにする方法」「断熱材について知っておくべき2つのポイント」「住宅ローン、借りられる人、借りられない人」「ブラックリストに載ると、住宅ローンNG?」「住宅ローンは固定金利・変動金利。どちらがいいか?」・・・
こんなことを無料でお伝えしています!
・好きな時間に家づくりの知識・ノウハウが得られます
・どこかに出かけなくても、情報収集できます
・変な売り込みを直接かけられずに、家づくりの話が聞けます
・登録も簡単。解除も簡単。無料です。
ご登録は以下のフォームから!