快適な住まいで暮らしていただくためには、住宅建築業者側も自己研鑽して、良質な住宅をつくる知識や技術を学び、実践していかねばなりません。
そのために、でんホームでは視察・研修・講習を受けに行っております。
今回は、でんホームが新住協 九州支部のとりまとめを行っていくこともありまして、キックオフ勉強会「QPEX基礎勉強会」を開催・参加してきました。
QPEXとは?
QPEXとは住宅の外皮(外壁や屋根などの外気に接している面)の詳細計算ができるソフトのことです。住宅建築事業者や住宅設計者が実務で用いるソフトになります。
部位ごとに使う材料の種類を選び、厚みや面積などを入力することで、断熱性能や日射取得性能、そして、燃費(冷暖房消費エネルギー量)がわかるようになっています。
強みとしては、全国約864箇所の気象データを用いており、実態に近い条件で冷暖房エネルギー消費量が予想・計算できるということです。
UA値だと燃費はわからない
最近、住宅の高性能化が進み、高気密高断熱住宅が一般的になってきています。
高気密高断熱住宅の指標として、最もポピュラーな指標が「UA値」になります。UA値は外皮の熱貫流率を示す指標で、断熱性能の指標になります。
ここに問題点がありまして、UA値が低い(性能が高い)住宅であっても、日射取得の条件、つまり陽当たりが悪い家や南面の開口部面積が小さい家などの場合は実際には暖房エネルギーは多く必要になるのに、UA値が低いので性能がいいと評価されます。
しかし、実際としては、UA値の高い(性能が低い)家でも、日射取得の条件が良い場合はそちらのほうが暖房エネルギーは削減されるのです。ペアガラスとトリプルガラスのサッシのどちらを用いるか議論につながりますが・・・
そういうわけで、極論を言えば、UA値が0.3程度の一般的には超高性能な住宅を建てても「冬、寒い」といったことがありうるわけです。
UA値では燃費、冷暖房の消費量がわからないからです。
その点、QPEXでは燃費、つまり冷暖房の消費エネルギー量が計算できますから、実際の真実のスペックがわかるようになっているわけです。
QPEXの入力
今回の研修会ではQPEXのソフトに一軒分のデータを入力して計算してみよう、というものです。
入力データは以下の項目が挙げられます。
- 地域と地点の選択
- 住宅の構法選択
- 住宅の立地条件
- 隣棟間隔の入力
- 断熱部位の指定
- 面積計算
- 断面構成の入力
- 開口部の入力
このようなデータを入力していくことによって、計算結果が得られることになります。
ざっくり説明してきましたが、実際は結構色々細かくて、知識も必要とされるので難しいとは思います。
まとめ
UA値だけではわからない、実際の燃費(冷暖房エネルギー消費量)を可視化することのできるソフトQPEX。非常に素晴らしいソフトです。
利用につきましては、新住協の会員工務店にかぎられるようですので、ご興味ある工務店さんは新住協にお問い合わせください。
外部リンク:新住協(新木造住宅技術研究協議会)公式HP
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