- 「付加断熱って聞いたことがあるけど、具体的にどういうもの?」
- 「もっと快適な家にしたい」
- 「省エネな家にしたい」
そういった疑問にお答えしていきます。
付加断熱とは何か?どんな工法か?
付加断熱とは通常の断熱内容(充填断熱ないし外断熱)に付加(加えて)して断熱することです。
現在、流れとして起きております「高気密高断熱住宅」のなかでも、さらに断熱性が高いのでいくつかの工務店さんは「超高断熱」と呼んだりもしています。
付加断熱の種類
付加断熱の種類は大きく分けて2種類あります。
- 付加断熱(一般的なもの・W断熱)
- 内付加断熱
付加断熱(一般的なもの・W断熱)
W断熱と申しますか、充填断熱をした上に外断熱としてフェノールフォームやEPS、XPSといったプラスチック系ボード状断熱材を貼ります。外断熱するわけです。
内付加断熱
内付加断熱は部屋の内側にさらに充填断熱をするタイプの付加断熱になります。
柱と柱の間に充填断熱して、さらに内側に下地を組んで充填断熱するわけです。
内付加断熱はその性質上、部屋や廊下が狭くなりますから不便ということや、面積広げる必要があってコストアップもしますので、あまり見られません。
付加断熱だけじゃなくて窓の断熱性能もアップさせる
これらの付加断熱をするのと同時に開口部、つまりは窓の断熱性能も上げておくほうがいいです。
窓も高性能な樹脂窓、木製サッシ(高い断熱性能のもの)でガラスもトリプルガラスだったり、です。
でないと、窓から冷気が入ってきますから、弱いところが残ることになるからです。
なぜ、付加断熱をするのか?
付加断熱をする理由なのですが、基本的な目的は「さらなる高性能化/高断熱化」です。もっと言えば「より省エネルギーな家にするため/無暖房な家にするため」でしょう。
理由はそうなのですが、一般的な断熱内容では不十分なのでしょうか?
不十分と言うわけでは無いのですが、より省エネルギーで光熱費のかからない家を実現するにはやはり断熱性能を上げた方が良いです。
アプローチとして思いつくのは、純粋に断熱材の厚みを上げるという事なんですがそう簡単にはいきません。
まず、断熱材の厚みは充填断熱の場合は柱の太さによります。柱の太さは一般的には105ミリであり、断熱材の厚みも105ミリになります。
もし柱の太さが120ミリの家であれば厚みは120ミリになりまして、断熱性能がアップします。
では柱の太さから外れて、より厚みを厚くする場合、つまりは内付加断熱をする場合にどうなるかというと、ものすごく大変になり、かつ、部屋が狭くなります。つまりは不便になり、暮らしにくくなるわけです。
このため、付加断熱をする場合は一般的には「充填断熱+外断熱」パターンが多いです。
付加断熱のメリット
基本的な目的は「さらなる高性能化/高断熱化」です。もっと言えば「より省エネルギーな家にするため/無暖房な家にするため」でしょう。
断熱性が高くなる
ですから、付加断熱の最大のメリットは「断熱性が高くなる」です。
断熱性が高くなることで、より高性能化・高断熱化しまして、より省エネな家、ひいては無暖房な家に近づくことができます。
気密性が高くなる
原理的に外断熱は気密性が高いです。
プラスチック系ボード状断熱材は空気を通さないです。また、継ぎ目は気密テープを貼ります。全面がそういう仕様ですから、気密性が容易に高くできます。
付加断熱は充填断熱に外断熱を加えます(外断熱に充填断熱の場合も)。
ですから、充填断熱だけの場合の気密性だけでなく、外断熱自体の気密性の高さが加わりますから、気密性が高くなります。
付加断熱のデメリット
ここまで、付加断熱のメリットやよさについてお話してきましたが、付加断熱にデメリットはあるのでしょうか?
コスト・費用がかかる
付加断熱のデメリットで一番は「コスト・費用がかかる」ことです。
個人的にはそれぐらいかなぁと思います。
壁の厚みが厚くなるので、窓周りとか厚みができる
見た目的な問題も若干あります。
充填断熱は柱の太さなのですが、外断熱が加わりますから、壁の厚みが厚くなります。
普通の壁はわからないのですが、窓周りなどは壁厚がわかりますから、見た目的に影響があります。
付加断熱の費用の目安
費用の目安としては「100-200万円」くらいでしょうか。
外断熱に用いるプラスチック系ボード状断熱材の種類によっても、厚みによってもコストは変わります。
なので一概には申し上げられませんが、100-200万円イメージかなと。
まとめ
まとめとしましては、付加断熱にご興味がおありで、予算的に余裕がある、ないしは快適性を重要視している場合は付加断熱にされたほうがいいです。
ついつい見た目・ビジュアルや機能性にお金を使うことが多いかもしれませんが、快適性は長期間続きますし、また、後からリフォームするととんでもない金額になります。
省エネルギー性能が高いので、光熱費も安くすみます。
そういったことから、快適性を重要視している場合は、予算の問題はありますが、付加断熱にされたほうがいいかな、と考えています。
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